IT業界で需要の高い職種には大きく分けて2つのタイプが挙げられるでしょう。1つめはすでに現時点で職種として定着しており、高い需要があるタイプ。2つめは比較的新しく登場した職種でこれから定着していく余地があるタイプ。つまり、今後急激な需要増が期待できることを意味します。

前者の代表格としては、クラウドサービスの職種が挙げられるでしょう。クラウドエンジニアやクラウドアーキテクトなどです。すでにクラウドサービスが広く普及している一方、今後そうしたサービスを導入する企業が増えていくことが予想されるため、安定した需要が期待できるのです。

このタイプの職種を目指すには、まずエンジニアとしての経験を積んだうえで転職を図るのが一番の近道でしょう。それほど特殊な知識・スキルが求められるわけではないため、エンジニアとしてのスキルと経験さえ評価されれば、採用される余地は十分にあります。

後者のタイプでは、セキュリティーエンジニアとデータサイエンティストが挙げられます。情報化社会のさらなる進行や、それにともなう膨大なデータの蓄積が進められている一方で、セキュリティの問題やそのデータをどう有効に扱うかが大きな課題となっています。そのため、この2つの職種は今後需要が急速に高まっていくことが確実視されています。

セキュリティーエンジニアの場合は、通常のエンジニアから転身しやすい面があり、とくにサーバーエンジニアなどシステムの保守・運用の担当からの転身が有利です。一方、データサイエンティストはマーケティング関連の仕事など、データに関連した業務の経験があると有利なほか、関連資格を取得したうえで転身する方法もあります。